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「君の名は。」雑感(ネタバレ注意) 突っ込みどころも結構あり,でもいい映画でした!

君の名は。」観てきました。

当初はそんなに視聴意欲をそそられず,ビデオ出てからレンタルで思ってましたが,とんでもない興行成績を叩き出し,周りの評価もいいので,土曜日にレイトショーで。。。

 

まとまりのない雑感(ネタバレあり)です。

 

まずアニメーションとして,とても素晴らしいです。

特に素晴らしいと感じたのは,風景の描き方。

東京の街並,山と湖のある山村,彗星の流れる空,等々,素敵なシーンがいっぱいです。ぜひ,映画館の大画面で観て味わってください!

ジャパニメーションのクオリティの高さを改めて実感しました。

 

<ここから先はネタバレです!注意!>

ストーリーもよくできています。

予告で,男(瀧)女(三葉)の入れ替わりもの,ということまでは出してましたが,意識の入れ替わった男女の間に3年間のタイムラグがあったことを知ったときは,多くの人が驚いたと思います。しかも,「三葉」は,3年前の彗星の破片の落下によって多くの村人とともに死んでいるという。。。

 

ここからがこの話のクライマックスです。

ある方法で,死ぬ前の「三葉」と入れ替わった「瀧」は,「三葉」と糸守町の住民を,救うために奔走します。

結果,住民は避難によってそのほとんどが被災を免れます。

 

そして,更に五年後,「瀧」と「三葉」は東京で正しく運命の再会を果たす。

 

男女の入れ替わり,タイムスリップなど,過去に結構あるネタを上手に料理し,切ないラブストーリーとしてとてもよくできている話だと思いました。

 

ネットで検索すると,2人の入れ変わりの時間差を巡って様々な意見が交わされています。こういう話がネットで盛り上がるところも,結局この映画の大ヒットの一因となっているのでしょう。

入れ替わりを時系列でまとめているサイトもあって,

 

【ネタバレ解説】「君の名は。」読者と共に読解入れ替わり時系列、図解で解説!「転校生」どころじゃなかった…チェ・ブンブンのティーマ - Part 2

 

www.mikan85.com

 

この辺りが参考になると思います。

 

さて,ぼくは2点程,どうもうまく納得できないことがあります。

 

まず1点目。

「三葉」が,いつ3年の時間差を意識したのか,ということです。

この点はネットで色々考察がなされていますが,お互い入れ替わり生活に精一杯で,年まで気付かなかった,という説が有力です。

でもそうすると,クレーターの縁で「瀧」が「三葉」に「3年持ってた。」と組紐を渡したとき「三葉」が3年に何の反応も無いのはちょっと変だなと。

「瀧」の場合は,「三葉」に会いに行く旅の途中で糸守町の彗星落下による消失の話を聞き,図書館で調べて,そのことに愕然とするんですが,「三葉」がそのことに気付く描写が見当たらない。

 

思うに,わたしは,「三葉」は薄々感づいていたのではないかと思います。

「瀧」と先輩のデートの日,東京に行ったのは,むしろそれを確認する意味もあったのかと。実際に東京の街を歩いて,違和感がないはずは無いと思います。だって,自分が知ってるのは三年後の東京(但し,入れ替わった時間の記憶は薄れてゆくので,微妙な違和感だったことでしょう)。

中学生の瀧を見て,一瞬驚いた表情を見せたのは,違和感が確信に変わったからではないでしょうか。ここは,自分が夢で知っている東京ではないと。

そして,中学生の「瀧」に声をかけ,「誰?」という返答に,少なからずショックを受け,組紐を渡し,髪を切った。

「瀧」と現実に出会うことは絶対にできないのだと悟って。

 

ところで,ぼくはこのとき組紐を渡したことが,結果的にこの物語の奇跡の起点となっているような気がしてなりません。

三葉は,たまに東京に住む少年の夢をみることがあり,その少年に会うために東京に行き,「瀧」に組紐を渡した。そのことがきっかけで「瀧」が「三葉」の過去とリンク(「結び」)する能力を持つことになった。

あくまでも私的な解釈ではありますが,しかし,映画のオープニング直後に「三葉」が中3の「瀧」に組紐を渡す映像が数秒流れることからも,あながち間違っていない気がします。

 

次に2点目。

彗星の災害から8年後に出会った「三葉」と「瀧」は,クレーターの縁で邂逅した2人と同一の人物なのでしょうか?

卑近な例ですが,ドラゴンボール

未来からきたトランクスは,未来の世界を壊滅させる原因となった悟空の心臓病を治し,人造人間を倒すが,還った未来は人造人間が消えた未来とはパラレルだからやっぱり人造人間が猛威をふるっている。

これってパラレルワールドの概念を分かりやすく使った例ですよね。

そうすると,「瀧」の世界では,彗星で「三葉」が死んだ事実は変わらない。

「三葉」が生きている世界はパラレルの世界となってしまうのではないか。

これについては,同様の意見も少し散見されましたが,この話は「瀧」による過去改変ではなく「三葉」による未来改変だから問題ない,という解釈も結構見受けられました。

過去改変と未来改変で世界に及ぼす影響がどう違うのか,SFマニアでない自分には???なのですが。。。

ま,ともかくこの点は疑問。

 

さて,いろいろ書きましたが,しかしこの映画はそういうことを少し考えながらも,「瀧」と「三葉」の出会いの物語として楽しむのが正しいのかもしれません。